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税理士試験の合格率

こちらの記事では、合格率など税理士資格取得を目指す方に向けた情報をご紹介しています。さらに、なぜ税理士試験は難しいといわれるのか、合格を目指すためのおすすめの勉強方法などについてまとめています。

目次

税理士資格とは

「税理士資格」とは、税理士を認定するための国家資格です。税理士の資格を取得した場合には、税務代理や税務書類作成、税務相談といった独占業務を行えます。

この税理士資格を取得できる人は、税理士試験に合格した人、または資格・学位取得・職歴による試験免除者が該当します。ただし、税理士として活動を行うためには試験への合格・試験を免除されることに加えて、通算2年以上の実務経験を積んだ上で税理士会への登録が必要であると税理士法により定められています。

税理士試験とは

税理士として必要な学識や応用能力を有するかという点を判定するための試験が税理士試験であり、毎年8月に行われています。学識や資格、職歴などの受験資格を満たすことで受験が可能となります。

税理士試験に合格するには、下記に合格する必要があります。

いずれも満点の6割が合格基準点となっており、合格科目は生涯有効となる点も税理士試験の特徴です。この点から、計画的に受験ができるといった面があるため、社会人も仕事をしながら挑戦しやすいとされている資格でもあります。

税理士試験の合格率

受験者全体の合格率

税理士試験の年別の合格率は下記の通りとなっています。例年受験者の差はあり、令和元年以降の受験者数は3万人を切っているものの、合格率は概ね15〜20%の間で推移している傾向が見られます。

学歴別の合格率

続いて学歴別の合格率を見ていきましょう。下記は、令和4年度における学歴別の合格率となっていますが、大学在学中の方の合格率が最も高いことがわかります。これは、やはり勉強時間を確保しやすいという点がその理由と考えられます。そのため、社会人から税理士試験の合格を目指す場合には、勉強時間をうまく確保することが大きなポイントとなってくるといえます。

学歴 受験者 5科目到達者 一部科目合格 合格者合計 合格率
大学卒 21,822人 493人 3,561人 4,054 18.6%
大学在学中 1,463人 - 456人 436人 29.8%
短大・旧専卒 660人 16人 75人 91人 13.8%
専門学校卒 2,591人 59人 404人 463人 17.9%
高校・旧中卒 1,962人 44人 389人 433人 22.1%
その他 355人 8人 141人 149人 42.0%
合計 28,853人 620人 5,006人 5,626人 19.5%
参照元:国税庁令和4年度税理士試験結果 https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/shikenkekka/73/kekka.htm

年齢別の合格率

下記は令和4年度の年齢別合格率のデータです。受験者の年齢層を見ると、20〜40代まで幅広い層の受験者がいますが、合格率が最も高いのは20代となっています。ただし、30代以上も合格率は20%を超えていることから、社会人として仕事をしながら試験に合格している人も多いと考えられます。

年齢 受験者 合格者 一部科目合格 合格者合計 合格率
41歳以上 10,805人 274人 965人 1,239人 11.5%
36〜40歳 4,407人 112人 743人 855人 19.4%
31〜35歳 4,581人 114人 901人 1,015人 22.2%
26〜30歳 4,131人 82人 911人 993人 24.0%
25歳以下 4,929人 38人 1,486人 1,524人 30.9%
合計 28,853人 620人 5,006人 5,626人 19.5%
参照元:国税庁令和4年度税理士試験結果 https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/shikenkekka/73/kekka.htm

税理士試験が難しいといわれる理由とは

資格取得までに長期間の勉強が必要となる

税理士試験の特徴として、科目ごとに試験が独立している点、さらに全ての科目で合格基準点以上の点数を獲得する必要がある、といった点が挙げられます。合格科目は生涯有効となることから、「科目合格制度」を利用することで数年かけて資格を取得する流れが一般的となっています。

ただし1科目ごとに合格を目指していった場合には、最短でも5年かかるため、資格取得までに長い期間勉強を続けることが必要です。この点が、合格まで辿り着くのが難しいとされる理由のひとつとなっています。

相対評価を採用している

税理士試験では、絶対評価ではなく相対評価を採用していることが、「税理士試験は難しい」といわれる理由の2つ目です。相対評価を採用しているため、たとえ高得点を獲得したとしても成績上位者に入っていない場合には合格できません。獲得した点数ではなく受験者の順位によって合格できるかが決まるため、税理士試験合格は難しいといえるのです。

おすすめの勉強方法とは

インプットだけではなくアウトプットの練習も行う

税理士試験に合格するには、まず必要な知識をインプットすることが大切です。さらに、そのインプットを得点に結びつけるためのアウトプット能力も求められます。

以上の点から、試験対策の勉強を行う際にはインプットとアウトプットを繰り返す、という点がポイントとなってきます。インプットをしながらアウトプットをする練習を行うことによって、記憶にも定着しやすくなります。

スキマ時間をうまく活用する

前述の通り、税理士試験の合格を目指すには長期間の勉強が必要となることが一般的です。中には仕事をしながら合格を目指す方もいるでしょう。その場合には、スキマ時間を有効に使用することも心がけたいポイントです。

例えば通勤時間や休憩時間などが勉強時間として活用できます。1回1回の時間は短いかもしれませんが、積み重ねていくことでかなりの勉強時間となるはずです。

試験本番を想定した練習を行う

試験本番を想定した練習を行うことも大切です。試験のために知識を身に付けたとしても、本番でその実力を発揮できなければ合格は難しいでしょう。実力をしっかりと出すためにも、普段から問題を解く場合には本番と同じように時間を意識しながら取り組む、またトラブルが起きた場合にはどう対処するのかをあらかじめ決めておくといったように、本番に向けた練習や対策を行っていきましょう。